はじめに:同じ予算なら、どちらが得?
「家族で旅行に行くなら、国内と海外どっちがお得なんだろう?」
多くの方が感じるこの疑問。
「やっぱり国内のほうが安い」と思い込んでいる人も多いかもしれません。
でも――実は、旅行の“コスパ”は金額だけでは決まらないのです。
観光庁の最新データをもとに、費用面・体験面の両方から「本当のコスパ」を考えてみましょう。
データで見る国内旅行と海外旅行の費用差
まずは2024年の観光庁「旅行・観光消費動向調査」から。
一人当たりの日当たり旅行費用を比較すると、次の通りです。
| 区分 | 国内旅行 | 海外旅行 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 全体 | 46,178円 | 59,776円 | +13,598円 |
| 個人旅行 | 44,769円 | 51,772円 | +7,003円 |
| パック団体旅行 | 56,287円 | 74,920円 | +18,633円 |
費用だけを見れば、国内旅行の方が圧倒的に割安です。
ただし、個人旅行同士で比較すると差は約1.1倍程度と小さく、
「海外でも工夫次第でコスパは十分良くできる」ことがわかります。
👉 関連記事:家族旅行はいくら必要?予算の立て方と無理なく続ける貯め方
平均費用をさらに詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
🧭 体験価値で見る「本当のコスパ」
― パーポス家のストーリー ―
パーポス家が海外旅行に行き始めたのは、円高だった数年前のこと。
当時は1ドル=110円前後で、航空券もホテルも今よりずっと割安でした。
子どもたちも少し大きくなり、「家族で長い旅をしてみよう」と思い立ち、選んだのが海外発着のクルーズ旅行です。
🌊 クルーズで感じた“価格以上の体験”
6泊7日で家族4人100万円。
国内の高級旅館で2泊3日するのと、ほとんど同じ金額でした。
けれど、船上では朝から夜までイベントがあり、食事もプールもショーもすべて料金に含まれています。
追加でお金を使う場面はほとんどなく、子どもたちは毎晩のショーを心待ちにしていました。
家族全員が同じ体験を共有できる“濃密な時間”。
それが、この旅行の一番の価値でした。
🚢 国内クルーズから海外へ ― ステップアップの工夫
いきなり海外旅行に挑戦したわけではありません。
最初は横浜発着のダイヤモンド・プリンセスで国内クルーズを体験。
英語や船の生活リズムに慣れてから、海外発着便へステップアップしました。
こうして段階を踏むことで、費用に見合う安心感と満足感を得ることができました。
👉 関連記事:家族旅行の行き先はどう決める?失敗しない4つの軸とパーポス家の決め方
目的や行き先の決め方を工夫するだけでも、旅の満足度は大きく変わります。
👨👩👧👦 家族の年齢と目的で変わる最適解
旅行の“コスパ”は、家族のライフステージによっても変わります。
| 家族の状況 | おすすめの旅行タイプ | 理由 |
|---|---|---|
| 幼児〜小学生低学年 | 国内旅行 | 移動負担が少なく、親も安心して楽しめる |
| 小学生高学年〜中学生 | 海外旅行 | 言語・文化の違いを学び、人生の刺激に |
| 高校生以上 | 海外長期旅行・クルーズ | 家族の記憶に残る“共通体験”を作れる |
👉 関連記事:不安を楽しみに変える!初めての家族旅行計画のコツと実例紹介
子どもの成長段階に合わせた計画づくりのコツを紹介しています。
💴 費用構造から見る「節約のツボ」
観光庁データによると、
- 国内旅行は宿泊費が費用の約30%
- 海外旅行は交通費(航空券)が費用の約20〜30%
つまり、
- 国内旅行では「どんな宿に泊まるか」がコスパを左右
- 海外旅行では「航空券の購入タイミング」が最重要
👉 関連記事:家族旅行のホテル選びで後悔しない!宿泊先選び4つのポイント
ホテル選びの工夫で、旅行全体の満足度を大きく高められます。
まとめ:お金よりも“思い出密度”がコスパを決める
観光庁データで見ると、確かに国内旅行の方が安い。
けれど、「お金の額」ではなく「思い出の濃さ」で見たとき、海外旅行のコスパは決して悪くありません。
パーポス家のように、まずは国内で慣れ、少しずつ世界を広げていく。
その積み重ねこそ、家族の成長と絆を感じられる“最高のコスパ旅行”なのです。


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